世界のSTEAM教育

2019.07.29

アメリカ スクリーンを使わずSTEAMを教えるには?

出典:THE Journal

カリフォルニアの音楽教師のKitty Reaさんが、どうやってタブレットやパソコンなしで子供たちにSTEAMを教えているのか紹介します。

音楽とプログラミングはどちらもパターンが重要という点で似ています。音楽では、子供たちはスポンジのようにパターンを学びます。コーディングも、パターンと公式の問題です。音楽教師として、彼女は子供たちが部屋中を動き回るように教えています。生徒たちに同様にして幅広いトピックについて学んで欲しいという思いから、10年前、Creative Connections Campというものを始めました。子供達に手、体、脳を使って、大きな発見を体験して欲しかったのです。

昨年の夏にキャンプの内容を作っている最中、彼女はサンフランシスコへと海岸をドライブしているときに見たクジラについて考え始めました。そして、どうやったらこれをスクリーンを一切使わない楽しいSTEAMキャンプに変えられるか考えました。

Science(科学)

キャンプは、1~4年生の子どものためにデザインされました。計画を始めると、コクジラの生態や毎年行う大移動について、たくさんの素晴らしい物語や絵本を見つけました。年少の子供たち

に難しい言葉がわからなくても、年長の子たちが手助けすることができます。

彼女たちは、西海岸のマップを3つに分けました。子供2、3人から成るチームはそれぞれ、座礁したり捕食者のいる海洋に出ることなく、自分たちのクジラをそれぞれのセクション内で移動させなければなりません。

technology(技術)

子供たちがコントロールするクジラは、張り子に「KIBO robot」を組み込みました。生徒たちは、「前進」、「回転」などの簡単な指示がプリントされたブロックを組み合わせることでプログラミングができます。モニターを見る時間は要りません。

Engineering(工学)

子供たちは、その日何を学んだか日誌をつけました。また、グループでメキシコにあるクジラの繁殖地への10日間の旅を想像しました。これには、少しスクリーンを使いました。Googleマップで、どれくらいの距離なのかつかむためです。

道中は道が悪くホテルもないことがわかったので、旅用のバスを考えました。全員で協力して持ち物のリストを作り、移動も生活できるバスのデザインを考えました。生徒は、様々な素材を使ってそれぞれのバスを作りました。

クジラは24時間旅をするのですが、時々休んだり授乳したりします。そこで、クジラのための入り江も作りました。

Art(芸術)

クジラを作るために、最初に絵を書いて全体のパーツについてのアイデアを膨らませました。そのあと、アルミホイルでざっくりと立体バージョンを作りました。最後に張り子を作り、ペイントをしました。

クジラの大きさを掴むため、近所の公園に行ってクジラの親子の一般的な大きさを図りました。クジラの移動経路を知るため、私の娘がメキシコのバハから餌場がある北極へのルートを示した地図を書きました。加えて、衛星画像を使って、バス移動ににかかる距離と時間を図りました。

Math(数学)

バハへの仮想旅行を終えると、いよいよ張り子のクジラの出番です。クジラをKIBOにくくりつけると、地図上のそれぞれの場所に置きました。3つのチームが、3つに分かれた区間をそれぞれ移動させました。

出典:THE Journal

テクノロジーを授業で使うことは推進されていますが、小さな子供は座っているだけでは本当には学べません。動くことが必要です。自分たちで何か操作するほど、創造者に成る機会が得られるのです。技術でも芸術でも、子供たちが自分で考えられるようにしなければなりません。

参照記事:THE Journal “Teaching STEAM without Screens”

(文:佐藤琴音)