世界のSTEAM教育

2020.06.13

フィンランド 教科の枠を超えて学ぶ「現象ベース学習」

教育レベルの高さで知られるフィンランドでは、「現象ベース学習(phenomenon-based learning)」という手法が取り入れられています。

この手法は、教科の枠を越えた「現象」について探求していくものです。食文化や歴史など、その土地固有の問題や時事問題が「現象」となり得ます。

「移民問題」というテーマであれば街に出て意識調査をしたり、「古代ローマ」というテーマでは3Dプリンターを使ってローマの建物のミニチュアを作ったり現代の自分たちの街と比較したり。教科にとらわれず、テクノロジーや学校の外の資源を利用しながら学びます。

フィンランドで現象ベース学習が取り入れられたのは、2016年に教育カリキュラムが改定されてからです。これにより、7~16歳の義務教育の間は、年に一つ以の教科横断型の授業が義務化されました。ただし従来の教科学習がなくなる訳ではなく、異なる教科で学んだ内容を教科横断型の授業で融合させるという位置付けです。

また、この教育カリキュラムでは「評価」も学びの一環として位置付けられています。この評価とは生徒同士の比較ではなく、生徒たちが自らや互いの学びを振り返って建設的な助言を出し合い、生涯学び続ける人になるための機会です。

このような形の授業で育てられるのは、21世紀を生きていくために必要な力です。これからの社会の課題であるサステナビリティやAIの台頭のような複雑な問題に取り組むには、分野の枠を越えたチームの協力が不可欠となります。

さらに、コミュニケーションの壁を壊すことにもつながります。様々な視点からあるテーマを検討するには、気候変動や移民問題といった複雑な概念に関する対立に向き合う必要があります。世界の複雑さを見ることで、不確かな時代を生き、多様性を受け入れることを求められるのです。

一方で教師にとっては、分野横断的でありながら子どもたちにも扱えるテーマに導いたり、生徒主導の探求をしながらもカリキュラムの成果を評価をする必要があるなどの難しさがあります。

参照サイト

BBC News “Could subjects soon be a thing of the past in Finland?”

Teacher “What is Finland’s Phenomenon-based Learning approach?”

(文:佐藤琴音)

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