未来の教育を考える、次世代教育の最前線セミナー「自治体×次世代教育 探究・STEAM 最新動向」簡易レポート

12月9日、全国の自治体、教育委員会などの公教育関係者の方々に向けた次世代教育のセミナーが開催されました(主催:一般社団法人STEAM JAPAN、自治体通信運営事務局(イシン株式会社))。120以上の全国の自治体・教育委員会等から事前申し込みをいただきご参加いただき探究・STEAMなどの次世代教育に関する関心の高さを感じました。本セミナーでは、急速に変化する社会環境における教育の課題や可能性について、各分野の専門家が最新の動向を共有する場となりました。

基調講演①:「今、改めて『生きる力』は何かを問うー子ども主体の教育へー」

工藤勇一氏による基調講演では、今一度「生きる力」とは何かを改めて考える重要性についてのお話となりました。特に、子どもたち自身が主体的に考え、行動する力を育む教育の必要性、そしてそのポイントなどを力強くお話しいただきました。

講演②:「次世代のためのデジタルリテラシー 生成AIと著作権の学び」

経済産業省・早坂悟氏と一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構(CODA)・湯口太郎氏による講演では、教育現場における生成AIの学びを著作権やコンテンツ産業の観点からアプローチすることについて議論が行われました。デジタル技術が進化する中で、適切なリテラシー教育の重要性が再認識されました。

講演③:「探究『シブヤ未来科』の取組 ー子ども主体の学校づくりの挑戦ー」

渋谷区 教育委員会事務局の安部忍氏による講演では、子ども主体の学びを実現する探究「シブヤ未来科」の実践事例が紹介されました。地域と連携しながら進められる独自の教育モデルは、他自治体にも参考となる内容となりました。

また、STEAM JAPAN編集長の井上祐巳梨からも、海外事例や高等教育における自治体事例の情報共有がありました。

そして最後に行われたトークセッションでは、いただいた質問に基づき、自治体や教育委員会がどのように次世代教育を進めるべきかについてのお話となりました。


子どもたちの主体性を育む学び、探究的な学びやSTEAM教育の普及、生成AIの活用と課題解決に向けた取り組みについて重要性を感じていただき、全国各地で学びのアップデートが行われて欲しいという想いでSTEAM JAPANが中心となり自治体通信社と共催でセミナーを実施いたしました。

参加者からの声

○皆様が別々のベクトルでこどもたちの教育に対して考えて行動をされており、その行動の内容と、どう変化を起こしたいかというミッションマインドについても併せて共有いただき、その部分に普段得られづらい示唆が多く含まれていた。(自治体関係者)
○工藤先生のお話を伺って,教育の目指すべき姿を再認識することができました。
また,AIリテラシーのお話も,大変興味深く拝聴させていただきました。(教育委員会)
○自治体全体で意識改革が必要である。まず本日の内容を首長・教育長から共有していく必要がある。(自治体関係者)
○主体性と当事者性を育成する重要性を学べました。また、教員の役割も「指導」から「支援」への転換から自己決定を促し自己肯定感を高めることの大切さも学べました。(教育委員会)
○生成AIに関するリテラシーを子どもたちに考えさせるためのツールの1つとしてCODAのプログラムを知ることができた。(教育委員会)
○渋谷区が、自治体をあげて公立小中学校で、教育課程を工夫し、午後を全て探究の時間にしていること、その中で、子どもたちが自分事として体験的に、問いを発見し、解決する過程で試行錯誤できることが素晴らしいと思います。(教職員)

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※アーカイブ動画は、当日ライブ版とは異なり一部のセッションを割愛の上編集しております。ご了承のほどお願い申し上げます。