今年7月末、FIRST LEGO League Global Innovation Awardの最終結果が発表されました。FIRST LEGO Leagueは、世界各地で行われるロボット競技大会です。その一部であるChallenge部門で地域ごとに選ばれたチームのみがGlobal Innovation Awardに出場することができ、現実世界の問題に対する創造的な解決策を提案して競います。
Challenge部門は9〜16歳を対象としており、毎年一つのお題が与えられます。そのお題に対してSTEMスキルを使って取り組みながら、科学技術の楽しさや面白さを発見します。
2019-2020大会の課題は、自分たちの住む地域をより暮らしやすい場所にするための解決策を提案することでした。今年は29カ国からGloval Innovation Awardに応募があり、その中から9カ国20チームがセミファイナルに選ばれました。さらに、専門家らがリモートで審査を行い、優勝の1チームと準優勝の2チームが選ばれました。
優勝したスペイン・カナリア諸島のグループは、「E-Wall」と名付けた低価格で軽量、環境に優しい建築用ブロックを作りました。このブロックはリサイクルされたダンボールと、カナリア諸島の外来種であるファウンテングラスを使用しています。彼らは賞金として20,000ドルを受け取りました。また、さらに発明を発展させるためのサポートも受けることになります。
2位に選ばれた2チームは、いずれもオハイオのチームです。片方が発明したのは、遊具が熱くなることによるけがを防ぐためのコーティングです。もう一方のチームは、雪や雨、工事の不備による屋根への負荷を図り、警告する装置を作りました。いずれも、地域での取材などを通して発見した課題に対する解決策です。この2チームには、それぞれ5,000ドルが贈られました。
FIRST LEGO Leagueは日本でも行われており、日本大会で選ばれたチームには世界大会への出場権が与えられます。今年のChallenge部門テーマは「RePLAY」。また、4〜6歳、6〜10歳向けの部門もそれぞれ行われます。今年の日本大会に向けたチーム登録は8月11日から受付開始です。気になる方はぜひチェックしてみてください。
FIRST “Aldeatron Robotix of Spain awarded $20,000 for eco-friendly E-Wall project”
(文:佐藤琴音)