実際どんなことをやっているの?STEAMアクティビティの例とその効果

STEAMアクティビティとは一体なんでしょうか?

実際に海外で実践されているアクティビティの一部をご紹介します。

小学校の教師であるEvelyn Sorohanさんは、アイルランド・クレア州を拠点として、気候変動をテーマにした現代美術作品を作り出すアーティストでもあります。例えば、公共の場所に落ちているプラスティックのゴミを集め、その一部を使って絶滅危惧種の花々や美しい蝶など、個性的なアート作品に作り替えて販売しています。そんなEvelynさんや第一線で活躍する研究者、STEAM教育団体などが共同で開発したワークショップが注目を集めています。

彼女たちが開発したワークショップでは、参加する地元の子どもたちに「クレア州にグリーンコミュニティーを作り、環境に優しい解決策を作って、実行しなさい」というミッションが課せられます。

レッスンは全部で5つ。レッスン1では、まず始めに気候変動をテーマした曲が演奏されます。子どもたちは、その音楽を聴きながら、体を揺らしたり、リズムをとったりすることで、音楽を通じて気候変動を体感します。レッスン2では、音楽を聴いた後に子どもたちの体温を測り、地球の中心の気温上昇と子どもたちの体温を比べてみます。レッスン3では、クレア地方の再生可能エネルギー(風、太陽光)の可能性について、子ども向けのレクチャーが行われます。レッスン4-5は、エネルギー専門の科学者や発明者たちが、どのような持続可能な発明に取り組んでいるかについて説明を受けます。そして、最後には参加者の目の前で、子どもたちが気候変動を乗り越えるためのアイデア(子どもたちオリジナルの発明や実験)を発表します。もちろん、ただのアイデアを発表するだけでなく、アイデアにたどり着くまでの過程や自分のアイデアをサポートする証拠・データについても触れます。

このワークショップの目的は、気候変動や気候変動が引き起こす問題を子どもたちに正しく・わかりやすく伝えることです。子どもたちにしっかりと啓発するためには、数学・科学などに関する知識や実践が必要となります。

EvelynさんたちのSTEAMアクティビティでは、子どもたちは実際に自分たちの身体を使って気温変動を体験し、第一線で活躍している科学者から取り組みを聞くことで、理論的・実践的な経験を得ることができました。Evelynさんによると、最後のプレゼンテーションで、子どもたちは自分のアイデアを誇らしげに発表し、気候変動に対しての意識向上が伺えたそうです。

いかがでしたか?

海外では当たり前になっているSTEAM教育。今後、日本においてもSTEAM教育は本格的に取り入れられることでしょう。STEAM JAPANでは「実践!STEAM」で、ご家庭で実践できるアクティビティをたくさん紹介しています。ぜひ参考にしてください。

<参照サイト>

・Clare Echo

https://www.clareecho.ie/green-clare-climate-action-in-primary-schools/

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