【特別企画】実践こそがSTEAMの真髄。「STEAM JAPAN AWARD」を企画したワケ|前編

2020.11.27│STEAMレポート

STEAMの理論はどんどん開発されている。だけど、、

2019年にSTEAM事業を始めてからわずか一年程度ですが、実に様々なSTEAM関係者と意見交換やインタビューを行ってきました。先に挙げた各省庁担当者はもとより、学校の先生や教育委員会の皆さま、民間の教育関係事業者、音楽家をはじめとするアーティスト、そしてたくさんの子ども達。

 今のSTEAMトレンドの良い側面としては、STEAMそのものの認知が広がる事で、親御さんひいては子ども達の学びの選択肢が“着実に”広がっていることだと思います。

 一方で課題だと感じることは、冒頭でもお伝えした通り、STEAMというものが実践ではないところの“理論”がメインになってしまっているケースが多い点です。

 例えば極端な例ですが、STEAMの枠組みで設定されたカリキュラムをなぞる形でSTEAM教育を行っていくというレッスンがあったとします。これってSTEAMですか?見た目や表面上はSTEAMの体裁を整えていますが、私たちはこれを「見てくれだけのSTEAM」と言っています。つまり、STEAMという手段が目的化してしまっていて、「創る」「実践する」というSTEAMの本質部分が抜け落ちてしまっています。

 もうひとつ、STEAM関連の話になると、どうしても受け手である子ども達ではなく、提供者にフォーカスがなされがちです。当然と言えば当然のことで、教育効果の再現性を求める方々からすると、研究の末に実践された教育者のメソッドを学びたいという思いは、むしろ非常に尊い姿勢だと言えます。一方で、本当に注目するべきなのは、その取り組みを通じて子ども達が実際に何をしたのか、具体的にどういうアクションをとったのかということではないでしょうか。

 STEAMは教育領域だけでなく、生活のあらゆるシーンで必要となる「実学」を学ぶための“武器”です。だからこそ、変化を所与の条件として受け入れて、自ら課題を設定し、自分のスキルでそれを解決している「実践的STEAM人材」にこそしっかりとフォーカスするべきとの考えに至りました。

<後編記事>に続く

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