今、アメリカの様々な学校でロボットたちが理数教育に活用されています。
spheroは、プログラミングができる手のひら大のロボットで、現在世界2000以上の学校で使われています。sphero eduというアプリと組み合わせることで、プログラミングと他分野を複合させて学べます。
シカゴ西部のある学校でも、20台ほどが数学や理科の授業に使われています。
6年生の生徒は昼休みや放課後に図書館でspheroに触れ、8年生までに教室での学びに取り込んでいきます。例えば一次関数の学習。アプリを使うと、spheroを関数グラフ上に動かすことができます。これを利用して、生徒が自分で引いたグラフの線上をspheroになぞらせます。
Sheroの利点はタブレットやクロームブックとアプリさえあればすぐに使えること。また、アプリの使い方についても多くのチュートリアルがあるので、子どもが簡単に使うことができます。
専門家によれば、ロボットはやっと授業カリキュラムに取り込まれ始めたところだそうですが、STEAMの中でも教えるのが難しい「engeneering(工学)」を補う上ではとても有効だと言います。
幼稚園にもロボットを使った教育が取り入れられています。マサチューセッツ州プリマスの幼稚園では、Bee-Botという蜂型のおもちゃが使われています。小学校に上がると、学年ごとに違った教材を用いています。5年生になる頃には、高度なプログラミング言語を使って実験ができるまでになるそうです。このプログラムを最初に始めたHughes氏は、このような体験型の授業について、これからの社会で働くために必要な能力が得られ、とても重要だと話しています。
ニュージャージー北部のあるチャータースクールでも、様々な種類のロボット教材を用意しています。他の多くの学校同様どうやって子供たちみんなに行き渡るだけのロボットを用意するかは悩みの種ですが、その対価は十分大きいものです。科学や技術への入門としてはもちろん、生徒を学習に引き込む力もあるそうです。この学校の数学の教師は、普通の授業では答えがわからないとすぐ投げ出してします生徒でも、ロボットを使った授業ではやりたいことができるまでなんども挑戦を繰り返すと言います。
参照記事:EdTech “Sphero, LittleBits and Other Robots Bring Technology to Life”
(文:佐藤琴音)