先日FIRST LEGO League(以下FLL)をご紹介しましたが、日本でFLLを運営するFIRST Japanとレゴ エデュケーションは、現在「FLL学校チャレンジ」の参加校を募集しています。
9〜16歳を対象としたロボット競技大会で、世界110カ国から参加者が集まります。競技では、毎年提示されるチャレンジテーマに対する解決策を提案する「プレゼンテーション」と、設計したロボットでミッションに挑戦する「ロボット」の二つで審査されます。二つに同時に挑戦しながら、STEM学習や探求学習を行うことができます。
FLL学校チャレンジは、初めてFLLに参加する学校を支援するためのプログラムです。全国の小中学校20校限定で「大会ロボットキットの無償提供」、「指導者講習会の無料実施」、「大会参加費の割引き」といったサポートを提供し、参加を応援します。
このプログラムは、世界的なロボット競技会FLLを通じた科学人材・グローバル人材育成を目指して2017年に開始されました。これまでに17校が参加し、公立小学校が世界大会に出場したという実績もあるそうです。
今回募集されるのは、小学校1~3年対象の「Explore」と小学校4年~高校1年対象の「Challenge」のカテゴリーでそれぞれ10校ずつで、それぞれの部門に合わせてロボット教材やワークブックなどが提供されます。ワークブック式のテキストを用いて3~4ヶ月の活動カリキュラムを行うことで、大会に参加する準備ができる構成になっています。
2020年度から小学校でのプログラミング教育が必修化されましたが、FLLへの参加に対しては教材購入の予算や指導教員の不足から参加を見合わせるという声もあったそうです。このプログラムを活用することで、授業に実践的なプログラミング教育を取り入れ、さらには世界の同年代に接する貴重な機会をつくることができそうです。
そのほか詳細については、プログラムの公式ページからご確認ください。
なおこのプログラムとは別に、FLLを利用しながらも大会への出場を目的としない「FLLクラスパック」も提供されています。大会への参加は難しい場合も、実践的なSTEM教育を授業に取り入れることができますので、ぜひチェックしてみてください。
(文:佐藤琴音)