2020.12.14│子育てとSTEAM教育

子育てに必要な考え方！グロースマインドセットとは？

ここ最近、子育ての中で必要な考え方として注目を浴びているのが「グロースマインドセット（Growth Mindset）」です。グロースマインドセットとは「自分の成長は、自らの努力や経験によって決めることができる」という思考です。グロースマインドセットの対照的な考え方として「フィックストマインドセット（Fixed Mindset）」があります。フィックストマインドセットとは、「才能などの資質は、生まれ持ったものであり、努力なしでも才能がありさえすれば、成功することができる」という考え方です。

スタンフォード大学のキャロル・ドウィック博士は、人間は幼少期にどちらの考え方を持つのかによって、今後の学習経験に大きな影響を与えると述べています。

まず、フィックストマインドセットを持った人は、問題を解決できないと悟ったらすぐに諦めてしまう傾向にあるそうです。一方で、グロースマインドセットを持つ人は、困難に直面しても、継続的に努力し、自己の成長や成功に繋げることができるという特徴があります。

例えば、数学のテストで応用問題に直面したら「自分は数学に向いていないから」とすぐ諦めて白紙で提出する人がフィックストマインドセットの持ち主、たとえ苦手な教科であっても、時間の許す限り問題に取り組むのが、グロースマインドセットを持った人です。返却されたテストの点数が一緒だとしても、フィックストマインドセットを持つ人は結果だけに着目し、グロースマインドセットは、自分のできたところできなかったところを見直します。「今までの過程」に目を向けることで、次に活かすことができるのです。

フィックストマインドセットを持つ人は、他人と比較することで自分を評価し、他人の成功に対して嫉妬したり脅威とみなす傾向がありますが、グロースマインドセットの人は、自分軸で物事を評価し、他者の成功は自分への刺激として消化し、自らの糧とすることができます。

元々、地頭が良く効率的に要領よく物事を進めることができる人がいるのも事実です。しかし、最小限の努力で、要領よく進めるためには、自分のなりたい姿を明確に描いた上で、最短の方法を探さなければいけません。この点においても、グロースマインドセットを持つ人は、自ら目指すべきを明確にし、高いゴール地点を設定できると言われています。地頭の良さや要領の良さを持ち合わせた人も、グロースマインドセットを持ち合わせることで、さらに学習効果を最大化させることができます。