おいしいお菓子やパンの焼きかげんを表す時に「きつね色」という言葉をよく使いますよね。お菓子以外にも、肉じゃがやすき焼きなど、こんがり茶色っぽくておいしい食べ物はいろいろ。この美味しそうな色のウラでは、ちがう食べ物でも同じ反応が起こっているんです。今回の実験では、その反応をあやつってみましょう!
さあどんな結果になったでしょうか?よく見ると、別々の液体でも同じような結果になったものもあると思います。どんなところが似ている液体が同じような結果になったか、液体の味やにおいを確かめたりしながら考えてみましょう!
実験に使ったマシュマロは食べても大丈夫です。焼く前のマシュマロと食べ比べて、味や香りがどう変わったのか、ぜひ感じてみてください。
マシュマロが茶色くなったのは、「メイラード反応」のおかげです。メイラード反応は、アミノ酸と糖が一緒に加熱されることで、新しい分子が生まれる反応です。これにより茶色い色がついたり、いい香りがしたりします。このメイラード反応は、肉じゃがを作る時や、パンを焼いた時など、色々な時に起こります。
今回の実験では、重曹を塗ったものが他のものより色が濃く、つまりメイラード反応が強く出ました。これは、メイラード反応が酸性度によって影響されるからです。お酢やレモン汁のように酸性のものはメイラード反応をおさえ、逆に重曹のようなアルカリ性のものはメイラード反応を起こしやすくするのです。
食べ物を茶色くする反応は、メイラード反応だけではありません。今回のマシュマロでも、メイラード反応の他に、糖を加熱することで起きるカラメル化も同時におきています。さらに、マシュマロを焼きすぎると焦げますが、これもメイラード反応とは別の仕組みで起きています。それぞれの変化で、どんなふうに味や香り、食感が変わるのか、ぜひ調べてみてください(ただしコゲはあまり食べないようにしてくださいね)!
Scientific American “Invisible Marshmallow Ink--Send Sweet Secret Messages Using Marshmallows!”