世界の最新の教育情報がわかるwebメディア「STEAM JAPAN」を運営するBarbara Poolは、5~15歳の子どもと同居する首都圏(東京・埼玉・神奈川・千葉)の男女7119人(25~69歳)に「子どもの教育に関する調査」を行いました。
調査結果によると、子どもを持つ親世代の約75%が、現在の日本の教育を不安に思っていることがわかりました。主な不安の理由は、「先行きの見えない不透明さ」で、多くの親世代が子ども達の未来に対して、漠然とした不安を抱えていることが見て取れます。
次に多い理由は「子どもがグローバル化する社会を生き抜いていけるか」「時代の変化に強い人間になれるか」でした。日本の現状の教育で、刻々と変化する世の中に対応できる人材を育てていけるのかと感じている人もいるようです。
また、子育て・教育をする上で知っておきたい情報は「同世代の他の家庭の教育方法」を挙げる人が約3割と一番多く、続いて「おすすめの学習塾や教育施設」「地元の学校の治安」が上位にきています。
STEAM教育の認知度については、約7割の回答者が知りませんでしたが、どのような教育モデルなのかを説明して理解を得られることができれば、およそ5割の人が興味と関心を示すだけでなく、約6割が「子どもの教育に必要」と、前向きな考えを持つことがわかりました。
今回の調査で顕著になった点が、世帯年収1000万円以上の家庭での回答傾向に、他の家庭との違いが大きく見られたことです。これは大変に興味深い傾向といえるでしょう。
便宜上、リッチファミリー(=世帯年収1000万円以上の家庭)と名前をつけていますが、彼らが抱える日本の教育に対しての不安は「子どもがグローバル化する社会を生き抜けるか」「子どもがデジタル化社会を生き抜けるか」「日本の学校教育にまかせてよいか」など、具体的な理由を挙げている人が多く、全体と比較しても高い割合であることは伺えます。
また、リッチファミリーが重要視するのは「海外の教育方法」「海外有名大学出身者の教育手法」で、特に、子育てのグローバル化・デジタル化に強い関心を抱いていることも判明しました。アンケートによると、STEAM教育を取り入れている家庭が大切にしていることは「子どもの自主性」だそう。STEAM教育の良さについて「飽きずに取り組める仕組み」「遊び感覚で始められる」と述べています。
一方、STEAM教育を行う上で困っていることは「取り組んでいるところが少ない」「自宅外で勉強できるところが少ない」など、STEAM教育を実践できる環境が、国内にはまだまだ少ないことが挙げられています。日本で普及させるためには「教え手・教育設備の整備」が必要だと考えている人も多いようです。
今回のSTEAM教育に関するアンケートを通じて、親世代の子育てに関する悩みやSTEAM教育の関心度が明らかになりました。そして、グローバル化やAI・I C Tの急激な対応を普段の生活でも実感する中で、親世代自身が「これまで(自分たちが受けてきた)の教育環境」に不安を感じており、「これから(子どもたちがうける)の教育環境」に、大きな変化を必要と考えている点を感じました。
これからもSTEAM教育について調査していきたいと思います!
〈参照サイト〉
詳細な調査データについても別途提供可能です。詳細は下記よりご確認ください。
無償版 調査データ:https://steam-japan.com/sj-research/