STEAM JAPAN編集部 体験レポート!

みなさま、もしかしたら一度見たことがあるかも?、最近何かと話題の、家庭でも使える高性能レーザー加工機のクラウドファンディング

2000万円以上(2021年11月時点)集めていて、こちらをSTEAM教育の教材も出されている会社さんが手掛けられているレーザー加工機に、STEAM JAPAN編集部でも早くから着目させていただき、「これがあると、家でオモチャも作れる!」と、とても気になっておりました。
今回は、初!STEAM JAPAN編集部が今気になるモノ・コトを取り上げるシリーズとして、「STEAM JAPAN編集部 体験レポート」を企画いたしました。話題のレーザー加工機の体験は、ものづくり 体験のできるDOHSCHOOLにて。こちらでSTEAM教育に関わるお二方(久木田氏・菊池氏)に対談でお話も聞いてみました!

まずは早速、x Tool D1とご対面!

そもそも、家庭でも使える本格レーザー加工機がどうSTEAM教育につながるかを少し補足します!
こうしたレーザー加工機や3Dプリンターもそうですが、やはり特徴は「自分で思い描いたものを、自分でつくれるようになる」。この第一歩を踏み出せるツールであること。

おもちゃも、買うだけではなく、自分オリジナルのものを自分で設計して、自分でつくれるようになります。ただ、これまではそれが学校施設などこうした機材が置いてあるところでしかできなかったのですが、家庭でもできるようになっている!これは、ある種の生活における革命の一つでもあると思います。

実際に使ってみると、しかも簡単・・・!!!
DOHSCHOOLはすごくSTEAMに溢れた場所、ということでDOHSCHOOL久木田氏・Makeblock菊池氏のお二方にお話をお伺いしました!

<対談者プロフィール>

久木田寛直氏プロフィール

東京造形大学美術学科にて絵画を専攻。自身のバンドや美術作品を世界へ発信するツールとしてWebサイトを活用したいという思いからプログラミングの勉強を始め、ネット黎明期に自ら作成する。卒業後はWEBデザイナーとして就職。2005年独立し、2011年 株式会社Azhai Communications(アザイ コミュニケーションズ)設立。Webサイト制作、グラフィックデザイン、美術制作、音楽制作を手掛ける。
2015年 小学生向けプログラミング教室「世田谷ハツメイカー研究所」を設立。2021年小中学生向けロボットプログラミング教室「DOHSCHOOL」を設立。それはSTEM 教育(Science Technology Engineering Mathematics)という科学技術力を養う教室である。子供たち自らロボット(mBot=エムボット)を組立て、スクラッチを用いたプログラミングを組み動かすことで、物事の仕組みを発見し探究する能力が育つという。次世代教育に逸早く視線を向けた取り組みは着実に実をむすび、2018年のロボットコンテスト「MakeX世界大会」では在籍生が特別賞を受賞した。

(https://www.central-engineering.jp/blog/mochizuki-2019322-alaboindex-64_kukitaより抜粋)

菊池裕史氏プロフィール

Makeblock Japan株式会社 アジア太平洋地域 統括責任者
GoogleにてGoogle for Education 日本統括責任者として勤務した後、ソニー・グローバル エデュケーションにて、ロボット・プログラミング教材 KOOV の事業責任者として勤務。 NPO法人 Collable 理事および札幌新陽高等高校 CIO を兼任。

(https://steam-japan.com/report/6011/ より)

Makeblock社 プロフィール
Makeblock Co.,Ltd

​2013年に設立され、「中国のシリコンバレー」と呼ばれている深センに本社を構える。 現在、世界140を超える国・地域において事業展開をしている。25000を超える学校に対し てSTEAM分野で利用できるハードウェア、ソフトウェア、学習コンテンツを導入している。これまで、ドイツのIFデザイン賞、CESイノベーションアワード、レッドドット・デザイン賞、米国のIDEA Gold Award、日本のグッドデザイン賞など国際的な賞を多数獲得して いる。Makeblockは中国の中でも比較的早くSTEAM教育事業に着手、特に海外市場で業績 を上げている。​Makeblock Japan株式会社は、2016年にMakeblockの子会社として設立さ れ、日本市場の開拓と日本の企業とのビジネス協力を主要な目標として展開している。

小学生向けロボットとSTEAM教育との出会いは?

久木田寛直氏(以下、久木田氏)
Makeblock社が設立当初に発売した、子ども向けの教育ロボット「mBot」に出会った時は衝撃でした。

「mBot」は、ロボットの構造を感覚的に学びながら、簡単に作れるロボットです。子どもたち自らプログラムを考えたり、パーツを組み合わせたりしてオリジナルのロボットを作ります。もちろん、動かすことができます。

当時、日本では子どもの教育にプログラミングやロボットを使うことは主流ではありませんでしたが、mBotは子ども自身が簡単な操作から壮大なアイデアを形作る経験ができると思いました。
「これしかない!」と思い、日本にはまだ入ってきていないmBot を仕入れるために、本社のある中国の深センに向かいました。

菊池裕史氏(以下、菊池氏)
これからの子どもたちには、大人が考えたものや、すでに出来上がったものを触るだけでなく、自分自身で考え作り出していく経験をして欲しいと思っています。一人一人が自由に考えて、表現することが、社会のさまざまな場面で足りていないように感じます。

ハツメイカー研究所を開校したきっかけについて教えてください。

久木田氏
教室を開いたのは、2017年ですが、2015年に初めて小学生向けの単発のワークショップを開催しました。当初は、ロボット制作の意義やSTEM教育について世間の認知度が低く、誰にも理解してもらえませんでした。

参加者も少なかったのですが”これは何なのか?””何を学ぶことができるのか”を明確にして、子どもたちに学びの”達成感”さえ伝われば、必ず好奇心に繋がっていくと信じていました。

デジタルな教材ですが、自分の意思が伝わるという実感を得られます。うまくロボットを操作できない子がいれば、操作のコツを伝えたりしました。いつの間にか、放課後になったら子どもたちが集まる”秘密基地”のような場所になっていました。

日本で初のMakeblock社のロボットのワーショップをやった時には、 ITのスタートアップやWebニュースサイトのTechCrunch社(テッククランチ)が取材にきたこともあります。

レーザー加工機「xTool D1」を使う目的は?

菊池氏
「xTool D1」は少ないパーツを組み合わせて接続するだけで、誰にでも簡単に使うことができる最新のレーザーカッターです。

「切断」と「彫刻」という動作を組み合わせるだけで、自分がイメージしたものをリアルに作り上げることが可能です。自分だけの作品が、すぐに作れます。子どもたちの想像力を豊かにするだけでなく”できない、作れない”から”どうしたら作れるか、作るために何が必要か”というように、想像力を発展させてくれるはずです。使い方は、無限大。子どもたちの発想力を活かしたいですね。

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