海外のSTEAM教育実践例がわかるYouTube

STEAM教育って海外でも知られているらしいけれど、実際には海外でどのように実践されているんだろう?と気になりますよね。今回は、海外のSTEAM教育の実践例がわかるYouTube動画をご紹介します。

家庭での実践例がわかる動画

まずは、家庭でできるSTEAMアクティビティを学べる動画をご紹介。こちらは見て早速やってみたくなるアクティビティです。英語にあまり親しくない方にも優しい英語になっていますし、音声は特にないので、英語苦手という方もぜひ見てみてくださいね!

Engineering projects for kids STEAM activities STEM Activity Easy project for kids funnway to learn / Wonder World of Ruhi Ruhaan

Wonder World of Ruhi Ruhaanでは、2人の幼い兄弟が実際に手を動かしながら、さまざまなアクティビティを紹介してくれます。簡単に揃う道具や材料で取り組めるだけでなく、動画の長さも短いものが多いので、ご家庭でも実践しやすい内容が盛り沢山です!

今回は、注射器と車を使って水力で動くリフトを作成します。リフトにチューブでつながっている注射器を押すと、リフトが上昇し、引くと下降する仕組み。子どもたちはリフトが上下する理由などを考え続けることで、物理学的思考や工学的思考を身につけることができます。楽しいアクティビティの中でも、STEAM教育にきちんと繋がっていますね。

動画のポイント①(0:33〜

2人の幼い兄弟が身近なおもちゃや実験道具を使って、STEAMアクティビティにチャレンジします。2人はどんなアクティビティを実践するのでしょうか。最初は今回作る水力リフトについての紹介です。

動画のポイント②(0:45〜

子どもたちが自分自身で作ったおもちゃで遊びながら、不思議に思ったことを考えたり、実験する様子が見られます。「なぜリフトは上昇/下降するのだろう?」「この部分をこう変えたらどうなるんだろう?」などと、実際に作ったもので遊びながら、原理や技術を応用・発展をするアイデアを考えていくことで、更なる学びに繋がります。

動画のポイント③(1:42〜

それでは、リフトを実際に作っていきます。使うのは発泡スチロールや注射器、木片、チューブや車など、アクティビティで使う道具は、ご家庭や百円ショップで揃うものばかり!家でも揃いやすい材料で作れます。

動画のポイント④(2:26〜

アクティビティは全て子どもたちが実践していきます。子どもたちが自分たちの手で、安全に作れるプロセスを説明してくれるので、見ているだけで楽しめます。

教室での実践例がわかる動画

続いては、教室で行われているSTEAM教育の例を知ることのできる動画をご紹介します。こちらは日本でも最近中学校や高校で広まり始めているProject-Based Learning(PBL)を、小学生向けに行っている様子がわかります。

Student's Learning Journey in Project-Based Learning / DavidLeeEdTech

DavidLeeEdTechではシンガポールにあるSingapore American Schoolの教室で行われている取り組みDesign & Innovation Specialistがメインに紹介されています。今回この記事で紹介する動画ではその中でもPBLの授業がまとめられています。PBLには、理系/文系、アート/サイエンスのような考え方ではなく、分野横断的な思考を育てていくための工夫が詰まっています。STEAM教育はPBLと比較的相性の良い教育方法なので、PBLを通したSTEAM教育は今後ますます注目の教育スタイルになりそうです。

動画のポイント①(0:07〜

まずは今回の授業で扱う問いを先生が子供たちに投げかけます。知識を使って答えが一つに定まるWhat<何>の問いではなく、子供たちが自らの想像力を使って答えるHow<どのように>の問いからスタートします。ここから、子供たちは自分なりに答えを見出していきます。

動画のポイント②(0:15〜

先生たちはテーマとなる問いだけを子供たちに取り組ませるのではなく、子供たちが疑問に思ったことについて子供たち自身で考える時間も、どんどんクラスの内容に組み込んでクラスをデザインしていきます。そうすることで、テーマの周辺知識や考え方を身につけやすくなり、より深い学びへと繋がっていきます。

動画のポイント③(0:47〜

先ほど出た問いに対して、自分たちの手を使ってアクティビティに取り組みます。今回は経済学的な問いの授業なので、実際に自分たちで作った商品を取引して、取引や需要とは何かについて学んでいきます。もっと売れる商品を作るために、大人にインタビューするなど、物事の裏側も体験できる仕組みになっていますね。

動画のポイント④(1:17〜

プロトタイプを作り、仲間同士で評価し合い、修正を繰り返すことで、作っているものの問題点を多角的に考える力も身に付きやすくなっています。そして、完成品を実際にクラスでマーケットを作って販売します。

今回取り組んでいたのは社会学と数学を絡めた内容ですが、実際の社会の仕組みにかなり合わせた体験をしていますね。また、インタビューやプロトタイプ作りなど、デザイン思考に通づるところもあり、教室のような多くの子供たちがいる場所ならではのSTEAM教育だったといえそうです。

今回は、YouTubeで学べるSTEAM教育実践例をご紹介しました。ここで紹介した以外の場所でも、STEAM教育実践例が見られるチャンネルはたくさんありますので、ぜひみなさんも探してみてくださいね!

文責 赤井里佳子(STEAM JAPAN 編集部 大学生インターン生)